商品価格の動向

前回の記事では、2014年中に大きく下落した原油価格について取り上げましたが、貴金属や資源といった商品の価格も軒並み下落しています。この傾向は、一体いつまで続くのでしょうか?

主な資源や商品の推定コストを、まとめてみます。

主な資源・商品の推定コスト
金 1トロイオンス:約1200ドル程度
原油 1バレル
(深海油田):70~90ドル
(シェールオイル):20~80ドル
(中東等優良油田):10~25ドル
とうもろこし 1ブッシェル:約4ドル(米)
大豆 1ブッシェル:約10.5ドル

何れも2014年中に採算コストを割り込む程の価格下落を経験している事が共通していますが、これらの背景として、次の要因が考えられます。

(1)米以外の景気動向が芳しくなく、欧、中、印の需要が鈍い
(2)世界的にインフレ圧力が後退し、ヘッジの魅力が薄れている
(3)米国の量的緩和終了と利上げ観測

世界的にはディスインフレ的な傾向が強いと考えられますが、日本では、円安に振れた為替の影響により、その実感は薄いと言えるでしょう。この事には多少、注意が必要かも知れません。

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